行政で働く薬剤師の主な仕事
薬剤師の資格が活かせる行政関連の職場には以下のようなものがあります。
- 保健所
- 麻薬取締官
- 薬事情報センター
- 公的研究機関
- 公立病院等の医療機関
他、厚労省などの省庁や都道府県庁の薬事行政や法令を扱う関係部署などがあります。国家公務員・地方公務員の試験に通ることが条件で、どちらが必要かは職場によって異なります。国家公務員の場合は薬事行政に携わることもあり、高度な専門性が要求され、国家1種、国家2種に合格する必要があります。公立病院では公務員資格が不要な場合もあります。
厚生労働省などの省庁で法令や薬事行政などに携わる仕事
都道府県庁関係課
麻薬取締官
通称「麻薬Gメン」、厚労省所属の国家公務員です。厚労省の試験があり、薬剤師資格を持ち、29歳以下が応募条件ですが、非常に狭き門です。薬物の取り締まりを行い、薬物犯罪を防止するのが仕事です。また、病院、薬局、製薬会社などで医療用麻薬が適切に取り扱われているかを監視します。
麻薬取締官は特別司法警察で、警察官としての対応、逮捕術などの訓練が求められます。時には薬物中毒者と対峙するような場面もあり、危険が伴うこともあります。全体にハードな仕事であり、十分な体力と正義感、強い意志を持った人以外にはおすすめできません。
保健所での(薬事衛生/環境衛生/食品衛生)に関わる仕事
地方公務員試験に合格する必要があります。地域における薬事衛生、環境衛生、食品衛生に関わる仕事で地域住人を対象とした集団検診や健康で暮らすためのアドバイスが主ですが、食中毒や伝染病の蔓延といった非常事態にも対応します。病院や薬局、美容院などの開設許可、指導、調査なども業務の範疇です。医薬品や食品、動物等の管理を通して地域に貢献するのが保健所の仕事です。
薬剤師の本来業務である調剤業務を行うことがないこと、薬剤師としてより保健師としての知識が求められることで、薬剤師の資格を活かせないと感じる人もいるようです。